コンベンション運営論『おまつりやろうぜ!』

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まえがき

歴史的に、ルーミックファンらによる不特定参加者コンベンション(サークルなどの集会は除く)は数多く行われてきた。私も陰ながらそれらに関わってきた。コンベンションは、通常のファン活動では味わえないような楽しさを一般のファンたちに提供することができる。コンベンションが数多く開催されることはルーミックファン全体にとって大いにメリットがあることだ。

この文書では、アマチュア主催による場所固定タイプの中小規模コンベンションの運営について述べる。用語として、コンベンション内での催しを「企画」と称する。例えば「ファンの集い」はコンベンションであり、その中で催される「ゲーム大会」や「討論会」などが企画に相当する。第1編ではコンベンションの運営を、第2編では様々な企画の提案と留意点について述べる。

第1章 運営の概論

コンベンションを運営することは簡単な仕事ではない。準備には長い期間がかかる。開催直前数週間の週末は開催準備の為に全て費やされる。苦労の割にはそれほど感謝されず、最初は参加者数も少なく、金銭的な持ち出しも多いことだろう。しかし、コンベンションはそれだけの価値がある!。その実現のプロセスをここに記す。

1−1 目的と目標

コンベンション開催を思い立った者が最初にやるべきことは目的と目標を確定させることでなければならない。なぜならば、「どんなコンベンションを開催するのか」は「何の為に開催するのか」によるし、「どんなコンベンションを開催したいのかのイメージ」がなければコンベンション運営は一歩も進まないからだ。これを旅行に例えれば、コンベンション運営委員会の仕事は、集団旅行の幹事の仕事に相当する。何の為に旅行するのかを把握してなければ旅行先を選ぶことは出来ないし、旅行先が決まらなければ目的地に向かって出発することもできないのだ。

目標(旅行先)を確定する為には情報が必要である。もちろん、この段階では細かい情報までは必要としない。目的を達成するためにどんな企画が必要か、参加者はどのくらい見こめるか、いつごろ開催できそうか、どんな場所が必要だろうか、何人ぐらいが必要だろうか、いくらぐらい必要だろうか、などなどについて情報収集するといい。

どんなコンベンションを開催したいのかが決まったら、実際にシミュレーション(机上演習)してみよう。シミュレーションは計画の穴を探すのに効果的な手法である。理想的なスタッフ、時期、場所、資金、参加者などが得られていると仮定して、事前準備と開催当日のタイムテーブルを組み立ててみるのだ。どんな感じでコンベンションは進むのか?、会場のどこで何が起きるのか?、予測されるトラブルは何か?などなどのイメージを把握することだ。

シミュレーションにおいて最も重要なことは「果たしてこの方法で目的は達成できるのか否か」を確認することである。仮に、ファンの交流する場を提供するのを目的としているならば、参加者たちは十分に交流でき満足して帰路につけたかどうかまで、そのシミュレーションにおいて想像することだ。

これらのイメージは運営を手伝ってくれる人たちに自分の意図を伝達する上でも有用であるから、ぜひとも企画書として文書化するといいだろう。当然の事ながら「なになにみたいなもの」という表現では不充分だ。相手はそのイメージを知らないかもしれないし、別のイメージで知っている可能性もある。

おお、大事なことを書き忘れていた。コンベンションの名称も決めること!

1−2 運営委員会

一般にコンベンションを準備し開催するには運営委員会が必要となる。お茶会などの小規模コンベンションでは家族や恋人をお手伝いに駆り出すケースも有り得るが、一般には同好の仲間が運営委員会のメンバーとなる。

ファンによって構成される運営委員会もまた会員制サークルの一種であるので、サークル設立&運営のノウハウを適用することができる。運営委員会自体の設立&運営には、ルーミック愛好者論の中の『サークル運営論』が参考になるだろう。

既存のサークルとの兼ね合い

私設サークルなどに加入している人は恐らく最初にそのメンバーにコンベンションの話を持ち掛けることだろう。これは運営委員募集という観点では有効な方法であるが、多くの場合には相手も自分のファン活動で忙しい(特に同人誌即売会の当日など)。また、宣伝においてはそのサークルと運営委員会とを明確に区別する必要があるかもしれない。なぜならば、そのサークルが事実上の主催だと勘違いされて運営委員募集がうまくいかない可能性も有り得るからだ。

議事進行と現状通知

事前準備の段階においては、運営委員会としての意思決定の方法を明確にしておかなければならない。あくまで一例だが、電子メールやWWW掲示板や電話で予定と進捗を確認しながら、休日などに集って運絵会議を行う方法が現代的だろう。役割分担が決まっているならば、その担当範囲については運営会議に通すことなくその担当者に任せてしまってもいい。また、緊急時には委員長が仮決定を行えるとしておけば、多くのトラブルに対応できるだろう。

運営会議で決まったことや各企画の進捗報告などは、いつでもメンバーが閲覧できるようにしておくとよい。最低でも委員長はそれらを把握しておき、委員からの問い合わせに即答できるようにしておくべきである。これらの報告は、WWW掲示板やニュースレターなどをうまく利用すれば効率的に行うことができる。

何について困っているのかを明示しておけば、各委員が「とりあえず、何を考えればいいのか」や「何を手伝えばいいのか」を把握することができるだろう。例えば、話し合いの時間的余裕が無いこと、良い宣伝方法が見当たらないこと、スタッフの人数が足りないこと、運営委員会の運営を進める自信がないこと、当面の予算が足りないこと、何が問題になっているのか分からないこと、などなどだ。

役割分担

役割はしっかりと分担しておいたほうがいい。みんなで仲良く話し合って決めるなんて言っていると物事はなかなか決まらない。「相互依存」「遠慮のしあい」「共同責任は無責任」ということにもなりかねない。

一般的なコンベンションの事前準備段階では、最終決定と進捗管理をする委員長、実際の金銭を管理する会計担当、議事録と活動記録の担当、ウェブページ管理担当、雑誌などへの広告を出す宣伝担当、コンベンション内の各企画の担当、会場配置図とパンフ作成を行うパンフ担当、などが必要だろう。これらのうちのいくつかは兼任できる。

同じく開催当日の段階では、委員長を補佐する副委員長や、入場整理、受け付け、苦情受付、警備、タイムキーパー、撮影記録、サービス係、交代要員なども必要になるだろう。経験則によれば、スタッフ間の連絡、買い出し、会場警備、苦情処理、臨時交代要員などを担当する「お庭番」の役割は非常に重要である。一般参加者の前に出ることの少ない後方支援任務だが、彼らこそコンベンション運営における真のヒーローだ。いずれ運営委員会の主要ポストを目指す者は、少なくとも一度はこの任務につくべきだろう。

当日のスタッフは、運営に専念する専業スタッフと参加者を兼ねる兼業スタッフとがいる。もちろんスタッフ管理の観点からも望ましいのは前者であるが、諸般の事情で後者に手伝ってもらうこともあるだろう。担当範囲や引継手続などを明確にしておくことが必要だ。もし必要かつ可能ならば、外部スタッフを利用することもできる。例えば、会場がホテルならばサービスのうちのいくつか(クロークや駐車場や給仕や清掃など)はホテル側が代行してくれるかも知れない。

委員長の心得

コンベンションの運営委員長は、何を優先すべきか、何が問題になっているのか、などを常に把握していなければなりません。事前準備段階では会議のスケジュール調整は常に念頭においておくべきだ。誰がいつどんな労力を提供してくれるのかも把握しておくと円滑に運営会議を催すことができるだろう。

また、メンバーに適切な指示を出すことも重要だ。もし委員長が指示も質問も出してこなければ、委員の側から積極的に何か意見を言ったりするのはなかなか難しいものなのです。委員の出番をつくるのも委員長の責務である。委員の誰もが「私も手伝いたい」と考えていることを委員長は忘れてはならない。

運営委員会の窓口

外部との通信は、地味ながらも重要な作業である。近年ではインターネットの普及により、簡易に通信できるようになった。かっては、運営委員会内部の連絡でさえ膨大な手間がかかったものだが、いまでは非常に簡便な環境が整っている。

外部に対する連絡先の公開は重要である。ちょくちょく変更してはならない。

企画の準備

コンベンションでは様々な企画が催されるだろう。それぞれに担当を割り振って企画の準備がなされていかなければならない。

企画準備には時間がかかる。他の企画との進捗をすりあわせながら分担された企画を進めなければならない。何がいつまでに必要なのかを考え、何を優先させなきゃいけないのかを決定しなければならない。困ったことがあれば運営委員会の知恵袋に尋ねてみるがいい。きっとアイデアを出してくれるだろう。

どんな企画であれ考えることは重要だ。過去の歴史を参考にするのは悪いことで無いが、前例に囚われてしまってはいけない。その時代にあった方法を模索していくべきだろう。例えば、ビデオの普及はファンの集いの性格を変化させたし、インターネットの普及も様々な影響を及ぼしている。何の為の企画なのか?何が重要なのか?何が新しいアイデアなのか?を常に考えることだ。

表の指揮官と裏の指揮官

開催当日においては、委員長は会場を巡回あるいは本部詰所に常駐し、コンベンション全体が順調に進行しているか否かを把握していること。雑務はスタッフに任せるべきだ。もしコンベンションが複数の日付にまたがって開催されるのであれば、副委員長と上手に交代しながら仕事をすべきだろう。

委員長らを表の指揮官とするならば、裏方を指揮するのが裏の指揮官である。この役割は通常、副委員長の一人が担う。委員長を煩わせないように雑用を一手に引き受けるのだ。裏方スタッフの指揮やタイムキーピングを主に担当する。いくつかの企画は当日準備作業時間も必要であり、実行にあたっても時間は経過する。企画の実行が延びれば次の企画に影響が出てしまう。それらの調整をするのも仕事である。また、スタッフは交代で休憩したりしなければならない。それらを管理するのも裏の指揮官の仕事である。雑用のスペシャリストたるスタッフ「お庭番」のリーダーの役割を果たすことが多い。

1−3 時期と場所

コンベンションを開催する日取りを決定するには、いくつかの要素を考えなければならない。基本的には、事前準備の期間と参加者数の見込みから決定されることだろう。天候の予測や、他のコンベンションなどとの競合も検討するといい。3連休や長期休業などは魅力的な日程である。特に宿泊を伴うコンベンションではなおさらだ。ちなみに、遠方からの参加者にとって複数日程のコンベンションは、一日だけのものよりも魅力があることを付記しておこう。

事前準備期間の予測については、開催の為に必要なタスクを洗い出し、それらのクリティカルパスを見つけることだ。例えば、同人誌即売会を開催するなら、パンフが必要、パンフ印刷に何日が必要か、入稿はいつまでに、パンフ編集はいつまでに、サークル参加受け付け終了はいつまでに、雑誌での宣伝告知はいつまでに、その号に宣伝が載るにはいつまでに投稿しなければいけない、ならばいつまでに会場が確保されてなければならないか、その前に何をやるのかを明確にしなければならない、これらのタスクの間の余裕はどの程度を見こむか?。このように考えてみれば、開催するまでに必要な期間が見えてくるだろう。

コンベンションを開催する場所について考えよう。まずコンベンションが予定している企画がキャパシティ的にあるいはルール的に実現できる会場であるか否かが最初の条件だろう。すると、自宅、レンタルスペース、貸会議室、ホール、大学の施設、屋外施設、旅館、ホテルなど様々な選択肢が見えてくる。この選択肢は多いほど良い。過去にコンベンションで使用された会場だけでなく自分たちで調査することによってこの選択肢は思いのほか多くすることができる。

次に、いつから借りられるか、何時まで借りられるか、場所はわかりやすいか、空港や新幹線の駅からの距離はどうか、最寄駅からの距離はどうか、高速道路からの利便性や駐車場は、電源や空調や放送設備はどのようになっているか、資材搬入や入退整理はどうか、セキュリティや防犯防災の面ではどうか、そして会場費用がいくらなのか、予想以上の参加者数に対応できるか、などについて比較検討して考える。大きな駅や空港のそばは全国から参加者が集まるだろう。

会場が確定するまでは会場候補は常に複数を用意しそれらのプランの概略をつくっておくとよい。そうすれば、会場確定直後に無駄な時間を費やさないですむだろう。会場が確定したと同時に広告宣伝を開始できる状態にまで準備しておくのが理想的だ。

1−4 資金と会計

原理的に、少なくとも会場費用や宣伝費用や通信費用が掛かるのは自明のことだ。パンフレット代金や企画の準備にも費用が掛かるだろう。多くの場合は参加者から参加費を徴収することによって賄われることになるが、支出の多くは準備段階において発生するのでその段階で資金が不足することは十分に予想できる。資金が足りなくて理想的な開催時期や開催場所を得られなければ悲劇的である。

何にどれだけの費用が掛かるのかを運営委員会で検討し、予算を配分していかなければならない。確実に支出される項目は、会場費用、宣伝費用、通信費用だ。これらの資金が工面できないならば開催は諦めたほうがいいだろう。

現金の管理

事前準備段階における現金管理は、担当者が財布の紐をしっかりと握っているか、銀行口座で管理するとよい。いずれも残金がどの程度あるのかを常に委員に対してオープンしておいた方がいいだろう。

多くの場合、開催当日に参加費用などの形で金銭が回収される。必然的に扱う金額も大きなものになる。必ず、複数の運営委員が現金を管理していなければならない。

参加費用

参加費がいくらならどれくらいの回収が見込めるかは、単純な計算では求めることが出来ない。さまざまな状況や経験則から割り出す必要があるだろう。参加者を増やすために学割などを採用するのは一案だが、徴収時の手間は意外に大きいものだ。また、もし事前徴収が可能ならば、早い時期に申し込んでくれた参加者ほど割引率を高くするのも一つの方法だろう。

一人の参加者からの徴収は1回で収めること。礼状などの費用は予め計上されたものにしておけば間違いが無くていいだろう。

残務処理

返済額を保証する借金の形式で当面の資金を工面するのは、コンベンションにおいては不向きな方法である。赤字になった場合に誰が負担するのか明確になっていないとさらに悲劇である。

もちろん、資金の工面方法や現金支出方法などによるが、最終決算が赤字になる場合は有り得ないわけではない。この場合には、誰がどれだけ負担するべきか?。法的に考えると、運営委員会は権利能力無き社団にあたるので、運営委員会の代表者が最終的に負担する義務を負うことになるだろう。

また、残金を次回のコンベンションにまわすこともおすすめできない。例えば、第2回、第3回、第4回と開催されてプール金が貯まった状態になって、そして第5回が開催されなかった場合はその残金はどう処理すべきかという大問題が発生するのだ。会計はコンベンション毎にしっかりと分けて管理すべきである。

資金の工面方法の提案

あくまで一案に過ぎないが、経験的に有用な資金工面方法をここに記そう。基本的にはまず運営委員会内から、次に外部のさまざまな人から出資してもらうのだ。そして、残金がマイナスにならない範囲で予算を組んで支出を行います。出資はいつでも受けつけることができます(例え、出資はコンベンション終了後でも!)。そしてコンベンション終了後に、配分経費を差し引いた上で残金を出資額に比例して配分するのです(ここがポイント)。

出資者にとって黒字になることもありますが大抵は赤字になります。この方式で重要なことは、出資者に対してコンベンションの趣旨と会計の現状と経費予測を公開すること、出資のシステムを説明すること、黒字の見込みはあまりない旨を出資前に必ず通告すること、常に会計を明朗に公開すること、最後に会計報告と監査結果を伝達することを忘れてはなりません。普通の寄付の形で協力してくれた方がいても出資と同じように扱うといいでしょう。その場合は「また次回に出資して下さい」と言えばいいのです。

この方式のメリットは十分な出資が見込めることと、残金処理の手間が省けること、なによりも原理的に赤字にはなりえないことだ(可能性があるとすればそれは盗難や横領によるものだ)。デメリットは十分な出資が集まらない場合に運営が停止する可能性がありえることぐらいだろう。しかしそんな状態になるようでは、もとから無理なコンベンション開催だったってことだ。

先述したように、できるだけ運営員会のメンバーで資金を調達することを推奨する。運営委員全員で2〜3日ほどアルバイトするのもいいかも知れない。所有グッズを専門店で売却するのも一つの方法だろう。

ある程度の資金が集まりなおも足りないのであれば、次に運営委員会の外から出資を募ることになる。スポンサーになりそうな人を見つけ上手く説得することができれば、十分な額を集めることができるかも知れません。旧作品からのルーミックファンの多くは既に中堅の社会人になっていることを忘れないで下さい。もっとも、どのように彼らにアクセスするかはそれなりに苦労するだろうが…。彼らに対しては、熱い理想を掲げながら実現性のある企画書を提示することが有効だろう。

1−5 宣伝と広告

ここでは一般参加者の募集について述べてみる。運営委員の募集も同様に行うことができるだろう。

一般参加者の募集の宣伝を開始する段階においては、コンベンションの内容が確定している必要がある。宣伝においては、企画倒れを疑わせるような言動や、まだ決まってないという印象も対外的には控えた方が賢明だ。その為にも決められることはさっさと決めておくことだ。

次に宣伝ターゲットを把握する。見当違いな方向へ宣伝しても効果は薄い。コンベンションの内容次第だが、KAC会誌、アニメ雑誌、同人誌、サークル会報、会場周辺の地域ミニコミ誌、新聞、テレビ、ラジオ、WWWサイト、口コミ、チラシ配布などについて考えてみたらいいだろう。

宣伝は会場が確保できる半年前から開始すると良い。それでも、最初のコンベンションでは参加者が百人を超えるのは難しいだろう。

ファンに対する宣伝

まずは、公式のファンクラブの会報を用いることである。キティアニメーションサークル(KAC)は、会員の多くが継続的かつ義務的に存続しているのが実状であるが、その会員の多くがルーミックファンである。KACは現在においても最も公式なファンクラブといえよう。十分に説得力のある宣伝を行えば、数十人の参加者が見込めるだろう。会報に掲載されたいならば、その2ヶ月前には事務局へ原稿が届いていることが望ましい。

次に、あまたの私設サークルに通知を出し、各サークル会員に対しての告知をお願いするのが良策だろう。私設サークルへの連絡先は、同人誌即売会などのパンフが参考になるだろう。また、有名なファンは自分のグループを持っているものである。彼らにアクセスするのも効果的だろう。十分に早い段階から準備しておけば、そのサークルあるいは集団の会報や同人誌に広告を載せてもらうことができるかも知れない。宣伝に協力してくれた人たちに対しては、そのコンベンションにおいて何らかの便宜を図るべきだろう。

会場近隣に在住する個人のファンに案内の手紙を出すのも効果はあるだろう。

恐らくは、運営委員の何人かは自分のWWWサイトを持っているだろう。そこで宣伝を行うことは十分に効果的だ。ブックマークに登録してもらえるようにお願いするといい。複数のWWWサイトで宣伝することも可能だろう。これはそのコンベンションへの期待を盛り上げる効果がある。しかしながら、実際には各宣伝ページのアクセス者は多分に重複しており、事実上はアクティブな数十人が宣伝対象となる。メイリングリストへの投稿も併用すれば、もちろんコンベンションの内容次第だが、数人〜数十人の程度の参加が見込めるだろう。

一般に対する宣伝

過去のコンベンションの多くが、近隣住民の参加を想定していない。これは「ファンの為の開催」という目的ゆえの制約による。もしルーミックを知らぬ人を啓蒙する目的を持つならば、近隣住民に対する宣伝は大いに有効であろう。企画内容を一般向けにする必要があるが、宣伝方法として町内掲示板なども使えるだろう。例えば、上映会などは、近隣住民を招く価値がある。もし余裕があるならば、駅にポスターを掲示してもうらうといい。駅における広告は不特定多数が目にするものである。

もし会場が大学の施設ならば学生向けに何か掲示することもできるだろう。

効果は薄いが、案内チラシを配布するのも面白い。学校や会社の友人に声を掛けるのも同様だ。わずかな人数かも知れないが、布教効果その他の効果も見込める。もし、それでファンになってくれれば次回以降の協力が見込めるだろう。

コンベンションの内容によってはテレビ局や新聞社に知らせてみると向こうから取材にやってくることがある。もし十分に興味深い企画を実行するつもりならば、可能性は低いが試してみる価値はあるだろう。

企画内容によっては、アニメ作品の出演キャラの声優がパーソナリティを務めるラジオ番組に投稿するのは有効な宣伝方法である。投稿の時期は上映会の直前が望ましいだろう。

アニメ情報誌やマンガ情報誌は一般的な告知手段である。しかしながら現在において、読者層にルーミックファンはそれほど多くはない。宣伝にあたり「過去の名作」と銘打った方が効果はあるかも知れない。悲しいがそれが現実だ。

参加予定者への宣伝

リリースは頻繁に行うこと。レリースペーパーはコンベンションへの参加意欲を高めるものでなければ意味がない。3ヶ月前と1ヶ月前ぐらいに参加予定者らへ送付すること。もし可能ならば、メールマガジンの併用も考慮すること。

チラシについて

参加予定者へ最新情報を通知したり、他のコンベンションなどで配布したり、案内請求への回答の為に、コンベンション案内のチラシを作成するのは重要なことである。チラシには具体的なコンセプトと概略、そして日時と場所と費用と協力団体などを記しておいたほうが、良い宣伝効果が得られるでしょう。問い合わせ先なども必要です。開催に対する信頼を生むことならば何でも記入してみましょう。

他のコンベンションなどに参加しているサークルへ配布する場合には1枚づつではなく複数の枚数で配布しなければなりません。ゴミにまぎれて紛失してしまう可能性もあるので、そのコンベンションのパンフレットにそれらのサークルの連絡先が記入されている場合には、チラシ同封の案内状を発送してみましょう。

パンフレット

パンフレット編集の作業はコンベンション開催の1ヶ月前には修羅場となるだろう。これはパンフが、コンベンション自体の案内のみならず他の企画の案内も掲載するからである。コンベンション開催時期が近づけば近づくほど、企画の詳細がまとまってくるのはしばしば見られることである。他の企画の進捗が遅れている場合には、パンフの方が見きり発車せねばならないこともあるだろう。

パンフには、コンベンションの概略や趣旨、会場のルールなどは優先してページを割くようにしなければならない。優先順序としては企画案内がそれらに続く。運営委員からの一言があってもいいだろう。これは運営委員の士気を高める効果を持つ。

パンフレットは実用的なものでなくてはならない。参加者が使いやすいように作るべきなのだ。見やすい位置にある裏表紙をイラストで飾るのはもったいないと思うのは私だけだろうか?。裏表紙には会場の案内図やタイムテーブルなどを掲載すれば参加者にとって便利だと思う。

また、会場周辺のコンビニや食事処や打ち上げ会場や駅までの地図を掲載してもいいだろう。宅急便の箱を売っている場所は意外に使えるかもしれない。帰路のための時刻表も載せることができるだろう。特に遠方からの参加者は周辺地理に詳しくないのだから、会場から新幹線の駅までの乗換案内&所要時間を載せてもいいだろう。近隣の宿泊施設の一覧を載せておけば次回に役立つかも知れない。○×ゲームなどを考えているならばパンフ自体の表裏を使えうようにできる。会場で放送を用いて説明する必要があるような事柄(ゲームのルールなど)は全てパンフに掲載されているべきである。

最初のコンベンションでは可能性は低いものの、広告を載せることはいくらか運営費用の足しになるだけでなく広告主とのコネを作る上でも有効な手段である。コネは次回の開催のときに役に立つかも知れない。また、出資者やスポンサーの名前を掲載するのもいいだろう。

事前参加受付方式ならば参加者らの自己紹介欄や座席表などがあるといいだろう。連絡先だけでなく当日の目印を記す欄があると重宝だ。

パンフは必ずしも書籍の形態である必要は無い。上映会などではソフトケースにいれたA5サイズ両面の1枚のペーパーの方が実用的である(見やすくて音がしない)。ソフトケースの費用は参加費に反映させておけばいい。他にも、ビデオソフトのパッケージケースをパンフにしてはどうだろう。表面のビニールの中にはタイムスケジュールなどを用意し、パッケージの中には封筒やハガキや筆記用具、ネームプレート、そしてゲームに使うための小道具(カードやダイスや子供銀行券!)などを入れることができる。また、夏のコンサートではコール表が記されたうちわパンフなどもありえるのだ。

嫌がらせへの応対

筋が通っているか善意に基づく意見を無視してはならない。自分たちの考え方を説明するための文書を用意しておくこと。自分たちの意見を文書で伝えた後ならば、泥沼を避ける為にその後は無視していいだろう。

明白な嫌がらせや妨害工作に対しては断固たる処置をとるべきだ。それを奇貨として、自分たちがどのように考えているのかを周囲にアピールする効果も見込めるだろうし、運営委員会の内部結束を高めるのにも利用できるだろう。

1−6 業者に交渉

ルーミック作品に関わる者は必ずしもアマチュアだけではない。

地元のショップ

地元のアニメショップには、コンベンション宣伝チラシを置いてもらうだけでなく、さまざまな協力をお願いできる。大量のグッズを発注すれば何らかのおまけがつくかもしれないし、在庫処分に困っているものを安く提供してくれるかもしれない。もしもショップがニュースペーパーを作成しているならば、それに情報を載せてもらえるだろう。コンベンション当日にはそのショップの宣伝の為に何らかの手間をかけてみてもいい。

客層を考えると、インターネットにアクセスしていないファンたちに対する宣言としてショップの利用は有効である。

出店

最初のコンベンションでは不可能に近いが、十分に大きなコンベンションになれば、業者に出店を持ち掛けることができるだろう。

著作権の問題

家庭内やそれに準ずる場所での上映の場合は基本的に気にしなくて大丈夫であるが、ある程度の規模のコンベンションになると、アニメ作品上映やBGM使用などに著作権の問題が絡んでくる。音楽の著作物に関してはJASRACに問い合わせるのがいいだろう。使用料も目が飛び出るほどのものではないし、利用方法によってはわずかな額で済むだろう。

一方、上映の場合は少し面倒だ。運営委員会が全く違法性を持たずに著作物を上映するには、第38条1項「公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金(いずれの名目をもってするかを問わず、著作物の提供又は提示につき受ける対価をいう。以下この条において同じ)を受けない場合には、公に上演し、演奏し、口述し、又は上映することができる。ただし、当該上演、演奏、口述又は上映について実演家又は口述を行う者に対し報酬が支払われる場合はこの限りではない」の規定によることになるだろう。「いずれの名目をもってするか」には当然として参加費も含まれる。

ところで、著作権法は親告罪であるから、著作権を保有する者が黙認している限り問題は発生しない。少なくとも高橋留美子作品に関しては、著作者らが黙認してきたのが実状である。たかだか数十人、多くとも百数十人程度のコンベンションで目くじらが立てられるとは思えない。まずは著作権者に問い合わせてみるといい。

著作者側との交渉にあたっては、自分たちは決して営利目的なのではなく剰余金は出資者へ還付し主催者である運営委員会には一円も残らないこと、現状では出資者への還付も全額還付の見込みはほとんどないこと、運営委員会は高橋留美子作品啓蒙を目的としておりこの活動は著作者側にもメリットがあること、場合によっては交渉や支払いの存在を秘密にする用意があること(つまり前例化しないこと)などを伝達すべきであろう。

著作者側との交渉では、礼を尽くし、あくまで運営委員会はお願いに上がるという立場であることを忘れてはならない。

もちろん、この交渉で発生したコネは、開催後にも有用なものとなろう。

取材

マスコミや雑誌社がコンベンションを取材しに来ることがある。あらかじめ通知してあればその確率は無視できない。委員長は自分たちのコンベンションがどのようなものなのかを説明できるように用意しておくこと(普通はそうなっているはずだが…)。あらかじめリリース用の原稿を用意しておいてもいい。

1−7 当日タスク

コンベンション当日において、やらなければならないタスクは少なくない。多くの企画に共通するようなタスクについて述べてみた。

スタッフ用のパンフレット

スタッフ用のパンフレットがあると便利である。交代のスケジュールやスタッフの携帯電話又はPHSの番号も掲載されているといいだろう。どこ時間帯に誰がどこにいるのか分かるようになっていればなおいいだろう。宿泊施設を用いるコンベンションでは宿泊部屋内線番号もあると良い。

スタッフ用パンフは開催の数日前から開催翌日まで使用されることを前提に作成するといいだろう。使いやすくすることは大前提だ。透明シートタイプの腕章に入れるようなコンパクトなものもあると便利だろう。

資材輸送と駐車場

大道具や小道具やパンフなどは車で輸送するのがいいだろう。その為にも駐車場は確保されていなければならない。車両は緊急の買い出しや打ち上げ会場への人員輸送などに使うこともできるし、急病人を輸送することにも使えるだろう。

一般参加者のための駐車場が確保されていない場合は事前にその旨が通知されているべきだ。あるいは近隣の駐車場を案内できるようにしておくことだ。

電源や照明や放送設備や空調

会場を借りる段階で確認してある筈だが、リハーサルあるいは開催直前にも確認しておこう。企画で使用する電気機器が正常に稼動しなければ大いに問題だ。放送設備やBGMのチェックも忘れずに行うこと。特に、コンサートやライヴや演劇などを企画している場合には何度も確認し操作に慣れておくこと。

空調は会場内の局所的に悲劇的な寒暖を生み出すことがある。スペース配置などを伴うコンベンションでは留意しておくことだ。直射日光の方向も考慮しておくこと。

詰所と腕章

スタッフの荷物置場&休憩場所があると便利だろう。会場の片隅でも構わないが、そこには常に委員の誰かがいなければならない。多くの場合、そこは本部としての機能も兼ね備えることになる。

コンベンション開催中には様々なトラブルが発生する。一般参加者が困ったときにすぐに声を掛けることができるようにスタッフは腕章をつけているべきだろう。ただし、一般参加者との接点を持たないほうがいい役割の人だけは外していてもいい。

警備と防犯

不特定多数の人が集まる場所では置き引きやスリに警戒しなければならない。多くの金品を扱う即売会や展示会ではグッズや金銭の盗難にも注意しなければならない。スタッフのうちの何人かは会場の巡回にあたるべきだろう。大規模なコンベンションでは、実際には発生してなくても「置き引きがありました。注意して下さい」と放送するのは有効な方法である。

駅前案内板と入場整理

最寄駅などに会場までの案内図が用意されていると参加者にとって便利である。案内看板を持ったスタッフが改札前に立っているだけで、参加者はコンベンションへの信頼をたかめることがあるのだ。その時間帯のスタッフ人員に余裕があれば検討してみる価値はあるだろう。

小規模なコンベンションでは駅前に集合してから会場に移動する場合もあるだろう。この場合でも案内板を持ったスタッフがいると分かりやすい。移動途中にコンビ二などがあればそこに寄ってはどうだろうか?。

入場整理は地味な仕事だが一般参加者からは目立つ仕事でもある。スタッフは開場までの時間を把握し一般参加者に応対&誘導する。場合によっては先着順リストを作成するか整理券を配布して、早い来客者に再集合をお願いすることもある。会場の警備員と打ち合わせたり、一般参加者からの質問にも答えたりできるようになっていなければならない。前売券や当日券や招待券などがあるならば、それらの優先順序を手早く説明し列を整理しなければならない。

オープニング

入場が終わったら、運営委員長はムードを盛り上げる為に開催の宣言をするといい。挨拶は簡単なもので構わない。どんな趣旨で開催し、どんな企画でそれを実現したいのか、参加者のみなさまにはどのように楽しんでいってもらいたいのか、注意事項はパンフに書いてあるということ、などなどが伝達されれば十分だろう。

人数によりけりだが、もし可能ならば一般参加者の自己紹介もやったほうがいい。必要ならば入場時にネームプレートを配布するのだ。班などに分けている場合にはその班の内部で自己紹介させるといいだろう。スペース配置がなされている場合には近隣への挨拶を放送などで推奨しているといい。

互いに見知り合えば、一緒に行動できるようになるかも知れない。

掲示板と伝言板

コンベンション会場に案内図やタイムテーブルが大きく貼り出されていると、一般参加者にとって便利である。会場内で起こった出来事についてスタッフから参加者らに速報することもできるだろう。

また、一般参加者同士の情報交換の為に伝言板があってもいいだろう。落書きコーナー&筆記用具が用意されていればそこは巨大なサイン帳になるだろう。

昼食休憩と飲食物

企画が目白押しなのは悪いことではないが、参加者にも休息が必要である。食事時には1時間程度の休憩があることが望ましい。

会場内が飲食可能か否かはパンフに記すだけでなく、あらかじめ告知されているべき事項の一つである。パンフや掲示板に近隣の食事処の案内を載せておくと便利だろう(広告料金はあまり当てにしないでおくことだ)。また、入場の段階でお弁当券を販売し、昼食時にスタッフがまとめて購入してきた弁当と交換してみるのもどうだろうか。あるいは、弁当屋に出張してきてもらうことも検討してはどうだろう。もし会場がホテルや大学構内であるならば、なおさら食事処の案内が必要だろう。

エンディング

パンフレットにはアンケート用紙が挟まれていることが多い。どこに提出したらよいかも用紙自体に記入しておくこと。コンベンション終了間際の立食パーティやゲームなどのときに配布して記入してもらうのも効果的だ。

もし集計が間に合うのであれば、礼状と共に参加者に結果を通知することができるだろう。また、集合写真を撮影したならば、当日の服装を記入する欄があると何かと役に立つかもしれない。

閉会式は、コンベンションのけじめをつけるものである。運営委員長はコンベンションの趣旨が実現できたか否かを論評し、スタッフと一般参加者と会場と全ての協力者に謝意を表し、未来への展望を語るのが慣例だろう。

締めは手拍子で行われることが多い。最終日には三本締めで、それ意外は1本締めとするのが慣習にあっているだろう。もちろん、万歳三唱で締めても構わない。いずれにせよ締めの直後は大拍手になるだろう(サクラをつかってでもやるべし)。

記念撮影は一般に閉会時に行われる。撮影後はすぐに現像に出して、礼状と共に参加者に送付されるといいだろう。その為の費用を別に徴収するのは手間が掛かりすぎるので、あらかじめ参加費に算入しておくとよい。

一般参加者の入場と同じぐらいに大切なのが退場である。会場の刻限や清掃などに掛かる時間を考慮しながら、参加者を追い出さなくてはならない。忘れ物は、礼状に記して持ち主が名乗り出るのを待つこと。後日、会場の方に問い合わせがきていないかの確認もすること。

1−8 事後の処理

コンベンション終了直後にスタッフ達で「お疲れさま」と騒ぐのは悪いことではありません。しかし、コンベンション当日が終わっても運営委員会の仕事は残っています。それらの処理を忘れてしまってはなりません。

反省会

コンベンションの反省を行います。コンベンションの目的は叶ったか?、目標は達成できただろうか?、それぞれの企画の成否はどうだったか?、収支の概算はどうだったか?、などについて意見交換するといい。

礼状や写真の発送

礼状の文面案はコンベンションが開催される前に仕上げておくこと。アンケート回収などで、送付先記入済みの封筒を一般参加者から回収しておけば手間は少なくて済む。原案に修正を加え、忘れ物などの案内をし、集合写真を同封して発送するまでに一週間以上を掛けてはならない。記憶が薄れないうちに封筒を受け取った参加者らは運営委員会の迅速な事務処理に信頼を寄せることだろう。

一週間より遅くなる場合は…もちろん遅くなっても出さないよりはましではあるのだが…遅くなったことを詫びる文章が付加されていなければならない。

活動記録の編集

コンベンション運営もまたファン活動の一種である。当日を迎えるまでに様々な汗と涙を流したことだろう。当日だってたくさんの思い出を紡ぐことができただろう。楽しかったことも辛かったこともあった筈だ。だがそれらの共有体験は委員たちの一生の財産となって残るものだ。その苦労の集大成を記録に残す価値は十分にある。

できればビデオや写真が望ましいがテキストファイルだって構わない。運営を記録しておくことはきっと委員たちの財産になるだろう。記録を読み返せば、事前の準備段階の風景が走馬灯のように映し出され、ついには当日を迎えて意を決して会場に向かって出発し、さまざまな企画を苦労しながら催し、閉会式の後の大拍手に流した涙が浮かぶことだろう。

活動記録は次回以降の開催の時に、資料として活用されるだろう。

会計報告と出資金清算

必要な経費を差し引き、決算と監査を行うこと。運営委員会が負っている債務は全て清算すること。出資してくれた人たちには心からの謝意を表し、次回の協力を見込めるようにしておくこと。

運営委員会の解散

運営委員会を解散するにあたり、活動記録の資料などを誰が保管しているのか明らかにしておくこと。これで、ようやく本当の打ち上げを楽しむことが出来るだろう。おつかれさまでした。

第2章 企画の提案

コンベンションのアイデアなどを提案してみた。

2−1 お茶会や食事会

お茶会や食事会は最も簡単なコンベンションの一つである。移動を伴ったり参加者数が十人を超えない限り運営は一人でも十分に可能なので、わざわざ運営委員会を編成する必要はない。せいぜい仲間数人に手伝ってもらうくらいだろう。時期の選択はかなり自由にできるだろうし、恐らくは会場も自宅や近所の公民館やレストランなどが使われることになるだろう。

不特定多数を招くならば、公式FCの会報や私設サークルなどに協力を頼むといい。あるいは仲間たちに声をかけて友達を連れてきてもらってもいい。インターネット上のメイリングリストやWWWサイトを使うのも効果的な宣伝だが、プライバシー情報を必要以上に漏洩させるべきではない。

企画としては、ティーパーティ&おしゃべり、ちょっとしたゲームなどで十分だろう。ルーミックに関する賞品を用意しておくと盛り上がるに違いない。収集あるいは作成したグッズの披露も可能だし、ルーミックなTVゲームやビデオ鑑賞や意見交換会なども可能だろう。知らない人同士が顔を合わせるのでネームプレートや自己紹介もあるといい。アットホームな雰囲気は仲良くなるのに効果的だ。次回からは、鍋やドライブやカラオケなどで交流できるようになるかもしれない。

名簿作りとお礼状は忘れないように。

2−2 意見交換会

ここ数年、討論会や座談会はあまり開催されていないようだ。その理由の一つは、同人誌やWWWサイトなどの普及で自分の意見や研究を公開する機会が増えたからであろうと思われる。また、討論会のテーマは多くのファンに共通するものであるべきだが、現代ではそれほどのテーマは見当たらない。1980年代後半にうる星ファン界を2分した『うる星復活の是非』大論争が懐かしい。

討論会や意見交換会はかなり硬派な企画なのであまり現代向きではない。それでも、自分の考え方を他人に直接に伝達することの有用性は計り知れないし、ルーミックの知的な愉しみ方を紹介する意義も大きいだろう。

ディベート風にアレンジしたものなどを考えてみるといいだろう。

このコンベンションで重要なことは、意見が分かれるようなテーマを予め広く公開しておくことだ。テーマは学術的なものでも下らないものでも構わない。参加者があらかじめ考えてこれるようにしておくことが重要なのだ。当日は、同じ意見の人たちをグループに分けて「どうやって自分たちの意見を理解してもらうか」の作戦会議を開いてもらう。スタッフはそれぞれのグループに一人ずつ配すること。作戦会議の後は討論に入る。勝敗は一般参加者の独断と偏見に任せてみると面白い。勝ち負けではなく支持比率に注目すれば世論の縮図を理解できることだろう。

スタッフとしては、議長や書記や専用タイムキーパーを用意しておく必要がある。飲み物と茶菓子も必要だ。

派閥に分けて、そのキャラクターの魅力を熱くかつ論理的に熱弁してもらうのはどうだろう。誰がそのキャラを最も好きなのかの勝負は白熱すれば面白い。単純に「好き♪」とか「萌え〜」でなくそのキャラのどんなところがどのように好きなのかを他人に理解させることは、信者として正しい姿勢だろう(笑)。マニアックな調査報告も期待できるかも知れない。勝敗は一般参加者による簡易投票で決定すればいい。優勝者には名誉と賞品を差し上げよう。

2−3 コスパと撮影会

コスチュームプレイパーティは、キャラクターに扮装した参加者がなりきりのノリを楽しむものである。多くの場合、台詞再現や寸劇などのごっこ遊びで参加者らは楽しむことができる。また、衣装の作成やその出来などについて参加者同士で会話する楽しみもあるだろう。

音楽を用意してダンスパーティを催せば大いに盛り上がるかも知れないし、白けてしまうかも知れない。参加者たちをいかに乗せるかの演出にスタッフは力を入れるべきだろう。ファンタジックな空間の演出が有用だ。ルーミック系ではダンスパーティはあまり向いていないように思われているが、昨今の若い女性ファンの急増により、このダンスパーティは実現できるかも知れない。

撮影会を兼ねれば活動記録にも役に立ちことだろう。様々な理由により、撮影者の身元は明らかにされていたほうがよいだろう。

衣装によっては着席するとくずれるので、食事は衣装を汚さずに立食できるものを用意すること。

会場が宿泊施設でも無い限り、コスプレや演劇などを含むコンベンションには更衣室が必要となる。更衣室には異性の闖入を未然に防ぐスタッフを配置しておくと良い。もし予算的にきつい中小規模のコンベンションならばタイムシェアして更衣室を一般参加者に提供すれば数少ない部屋を有効に使うことができるだろう。

2−4 ゲームトーナメント

クイズは、○×式のサバイバル方式が一般的だ。チーム対抗のクイズ合戦はメイン企画になりえるほど楽しいものである。大量の賞品を用意しておくこと。もちろんルーミックファンなら誰でもわかるような問題は、ふるいとして役に立たないから、カルトな問題も用意する。上映会などとの併用ならば、上映した話に関連する問題だとなおよろしかろう。パンフレットの両面は明確に区別できるデザインにしておく。○×クイズは生存者が参加者数の3%以下程度になるまでやればよい。それ以上の選別は時間的に、出番の無くなった敗者たちを興ざめさせるだろう。

抽選会は、アンケートや投票などを基に抽選を行う。これは投票意欲を高める効果もある。賞品はそれほど多くする必要はないが、もらって嬉しいものを用意する必要がある。

トランプのカードを入場時に1枚づつ配布し、それで席順を決めたり、それをゲームに使ったり、抽選に使ったりできるだろう。カードダスなどのカードでも同様に利用することができるだろう。

ビンゴでは、賞品は小物をたくさん用意します。不味い飲料なども用意すると盛り上げるかも。面白ければ何でもありです。ただし、非ルーミックのアニメなどは嫌悪する人がいるので却下します。

『らんま』のカルタはコンベンションのメイン企画にできるほど楽しいものである。昨今では、『らんまML』がしばしば「らんまMLカルタオフ」を開催している。

2−5 フリーマーケット

同人誌即売会パンフのサークルカットはファン達の交流を図る為に大いに役にたつ。それを個人レベルにまで拡張できないかと考えてみた。同人誌を作ってなくても、個人単位でもスペースが取れるものはどうだろうか。スペース参加者は、同人誌や同人グッズだけでなくキャラグッズの売買や交換、あるいは創作物やコレクションの展示やパフォーマンスなどができるようにする。もちろん荷物置き場や溜まり場に使ったって構わない。もちろん同人誌即売会と同様に私設サークルは参加することができる。

一般参加者を含む参加者全員にネームプレート着用を義務づけます。主催者は会場管理と配置図パンフ頒布を行います。

スペース参加の申し込みの為に、この企画はかなり早い段階からの宣伝が必要となる。宣伝は6ヶ月前には始まっているべきだろう。同人誌を作成しなくとも参加できるので同人誌サークルも自分たちの作成スケジュールに関係無く参加を決められるだろう。

参加者に固定の居場所を提供するのであれば、年齢や性別や職業や住所(路線)などを考慮して配置すると、仲良くなった彼らが一緒に帰路につくという効果を生む。次回は一緒に参加してくれるかも知れない。一緒に参加する相手がいるということは、参加意欲を大いに高めるものだ。

防犯上の理由や生理的な理由があるのでそれらも考慮しなければならない。午前と午後とで同じスペースを複数の参加者がタイムシェアすることができれば、午前はスペース参加して午後は一般参加で楽しむことも可能となろう。

2−6 展示競売会

展示会もコンベンションの一種である。ギャラリーや埠頭倉庫などを借りてルーミックな絵画やセル画やポスターなどを展覧するのだ。週刊誌や単行本の表紙が並ぶのはきっと壮観だろう。テーマを決めた投稿イラストの競作も企画できそうだ。絵画に限らず、グッズ展示などでも面白い。ちょっとした資料館になるだろう。レイアウトや資料整理の為に多くの労力を割かなくてはならないだろう。

読書スペースや上映などの企画を併設すると一般に対するルーミック紹介に役立つことだろう。休憩スペースを十分にとっておけば私設サークルなどの会合にも利用されるかも知れない。記帳ノートを設置しておくこと。

期間は複数日にまたがることもある。警備は厳重に。また、搬出や返却の段取りも予め決めておくこと。

開催期間を通じて入札を行うのもいいが、やはり目玉となる企画は、最終日のオークションである。全体の運営とは別に、競売会には少なくとも4人のスタッフが必要だ。落札額の8%〜15%程度が運営委員会に入るようにすればいい。

余興として子供銀行券や玩具のトークンを用いたオークションもなかなか面白いし、ちょっとしたゲームなども同じ会場と同じスタッフで催すことができるだろう。

有名な新井式10円ジャンケンは、通常のオークションが終了した後にやってみるといい。ルールは簡単だ。まず商品を掲示する。参加者は司会者とじゃんけんし負けた者だけが落伍していく。これを繰り返し、参加者が全滅したら敗者復活戦、最後の1人になればその人が商品を10円で買う権利を獲得できるものだ。ちなみに、一回ごとの生存率は67%は「残れたらいいな」ではなく「落ちたらいやだ」と心理的に思わせる効果がある。また、敗者復活戦の確率は約20%であり、落伍者はそれに期待を掛けることができる。このバランスは経験に裏打ちされた絶妙なものである。

2−7 上映会&コンサート

ビデオが普及していなかった時代には、家庭や会議室などでの小規模上映会にもたくさんのファンが集まった。現在ではメイン企画になりえないことの一つだ。しかし、大きなスクリーンを用いる大規模上映会は今でもファンを集めることができるだろう。

コンサート、サイン会、講演会など、スペシャルゲストを招くときは入念な打ち合わせが必要となる。正しくない扱いは将来の同種コンベンションにいくらかの悪影響を及ぼすからだ。そのゲストがアマチュア主催のコンベンションを信用しなくなるような事態は厳として避けねばならない。スタッフの役得は戒めること!。

事前のコンベンション宣伝においてはスペシャルゲストの名前は大きな誘引となるが、コンベンションの想定外の参加者も増えることを予想しておくべきだろう。撮影などを禁止する場合は予めその旨も記しておくこと。

特別なゲストを呼ぶ場合には専用の控え室を用意しておくこと。また、その為にスタッフを配置する必要もある。スタッフは事務所との契約、討ち合わせ、当日の連絡、送迎の手配、警備、企画内容の刷り合わせ、お弁当の手当て、謝礼金、その他さまざまな事を担わなければならない。失礼のないようなドレスコードも必要だろう。写真撮影や録音可否も必ず決めておくこと。ゲストがファンたちの前に出るときには不意の事態に備えて雑用&警護のスタッフを必ず配すること。

コンサートを企画するならば、契約内容の明確化、照明やPA機器の調整、事前のリハーサルなどが必要となる。アンコールも前提にしておいた方がいいだろう。応援グッズを用意しておくことも検討すべきだろう。もしそのゲストに親衛隊などがいる場合にはあらかじめそちらにも話を伝えておけばトラブルは避けられるだろう。

サイン会では色紙やマジックペンだけでなく手を冷やすためのものも用意しておいた方がいい。道具だけでなく行列整理などのソフトウェアも必要だ。サインの枚数については1時間に100人までが限界だろう。実際にアマチュアが企画した場合には、その数字は1分1人ぐらいまで遅くなるかも知れない。

講演会やトークでは予め時間配分の打ち合わせをしておくこと。予備のマイクや椅子なども忘れてはならない。時間的に長くなるならば飲み物なども忘れないように。

2−8 その他のアイデア

音楽祭・芸術祭

どこかのホールを借りてルーミックソングを合唱してCDを作るのはどうだろう。ホールは巨大なカラオケルームと化す。カラオケムービーは巨大なスクリーンだ。もちろん、JASRACに著作物使用料を払ってね。規模を大きくして、作品を演劇化したり、音楽を演奏したりするのも可能だろう。

文化祭・ルーミック学会

ファンによる研究や考察をまとめて発表会。イラスト展示も可能だろう。

模擬試験

大学などの講義室を借りて模擬試験ができるだろう。るーみっく検定試験として実施するのも一案だ。科目(ジャンル)ごとの順位や正当率や偏差値を算出して、結果を参加者に郵送すると笑えるかも。

運動会

体育祭のような大掛かりなものでも、スポーツ大会みたいのでもOK。ハンカチ落としもフルーツバスケットもOK。ただし、ルーミックな要素を入れ忘れないように。

遠足・旅行会

バスを借りきって旅行するのも面白い。バスの中ではクイズやカラオケなどが行えるだろう。列車を借りきれば即売会だって可能かも知れない。

あとがき

コンベンション開催を考えている読者諸君に提案したい。もし必要ならば、この新井さとしを顧問か相談役に雇ってみては如何だろうか。スペシャルゲストを招く場合には特に役に立つだろう。表に出るつもりは無いので、黒子となって相談に乗ることができるだろう。

実は、私はある大規模なコンベンション『オーバー・ザ・レインボウ』を計画している。その実現の為に1人でも多くのコンベンション運営ができる人材を育てたいと考えている。この文書はその目的をもって公開しているのだ。開催の為には三百万円以上が必要だ。現在のところ百万円ほど目処がついている。しかしまだまだ足りない。そこで将来的に読者諸君にも出資をお願いしたい。もちろん、そのほとんどは戻ること無いだろう。しかも私は読者諸君に労力も提供してもらうつもりだ。私が諸君に保証するのはただ1点のみ。諸君にとって一生のあいだ忘れることの出来ない素晴らしい一日だけだ!。

どうです?、もしこんなことを言われたら興味が沸いてきませんか?

Satoshi ARAI ( arai@rumic.gr.jp )