道路で遊ぶ子供達2

最近では小中学生も、自分のHPを持って掲示板などを設置するようになってきた。それは、せいぜい十数人の仲間ぐらいしかアクセスしないようなサイトであり、広大なWWWから見れば狭い路地裏のような非常に局所的な空間に過ぎない。それは彼ら専用の小さな遊び場と見なして差し支えないだろう。

彼らの多くは、公共の掲示板に掲げるに足る文書を記述することなどできない。従って、彼らが掲示板を利用するときは、さながら携帯メールのやりとりのようになりやすい(スレッド掲示板ならば尚更だ)。また、彼らのチャットは人が賑わうようなものではなく、独り言の場となっているか閑古鳥が鳴いており、結果的に掲示板同様の使われ方をしている。

チルドレンハザード

通信環境の急激な発達によって、ネットマナーやルールを知らないままの子供達が保護者なしで広大なWWWに出歩くことを可能とした。彼らの多くは、狭い路地裏の感覚をもって広い道路にやってくる。彼らから見れば、WWWは「同年代の仲間達がたくさんいる大きな遊び場がたくさん」なのだろう。

どのように遊んでいるかを観察すると、道路のどこかで小さく集まって遊んでいることが多い。その小集団から離れた子供達はすぐに他の遊び相手を見つけることができる。広い道路が狭い路地裏よりも魅力的なのはまさにこの一点だ。

もちろん、ほとんどの道路は通行その他の用途を想定して設置されたものである(子供達が遊び場のように使うのは、想定された用途のごく一部に過ぎない)。整備された道路では、歩道と車道が別れており、様々な用途が互いに支障をきたさないよう運用されている。ほとんどの道路では、その主たる用途である通行の邪魔にならない範囲で、子供達が遊ぶことが許容されており、通行の邪魔になっている子供達は管理者たちに注意される。

もし、たくさんの子供達が遊びに来てて運用者が注意してもキリが無いモグラ叩き状態になってしまったとしたらどうだろう。対策も追いつかない状態だ。ほとんどの子供達が運用者に協力的だったとしても他の何人かの子供達が車道の真ん中で遊んでいたのでは車両は通るに通れない。

そのような道路は、やがて本来の道路としての役を果たさなくなり、車両や通行者たちの方から避けるようになる。つまり、ますます道路は「広い遊び場」とされてしまうわけだ。

運用改善か放置か閉鎖か

さて、交流用コンテンツはその本来の目的に使えなくなったとしても管理コストを要するものだし、事故があったときには管理責任というものが問われる。イタチごっこを続けているなら運用コストも洒落にならないだろう。この段階で「運用を改善する」か「放置する」か「全体又は部分的に閉鎖する」かの選択肢がある。

まず、運用改善(管理の徹底を含む)は管理者に言わせれば「出来るもんならとっくにやっている」という性質のものだ。もし、まだ出来ることがあるならばどんどんやってみた方がいいだろう

運用改善がダメだったなら、運用コストの低減を目的として放置することを検討しなければならない。もっとも、閉鎖する余力すらなく放置せざるを得ないケースもあるだろうが…

なお、「広い遊び場」とされた交流用コンテンツは、隔離場所としても機能する。これは周辺にとって有益な話である。そして同時に、ルールをいつまでたっても覚えない子供達を培養し、子供達の社会適応を阻害してさえいる。これは周辺にとって有害な話である。私は、この両者とを比べるとやはり有害の方が多いように思う。もし放置するならば、道路を広場のように改装した上で放置すべきだし、子供達が道路のルールを覚える機会を別に提供した方がいい。

閉鎖は利用者に影響が大きい選択肢だ。だから、一挙に閉鎖するのではなく、段階を踏んで閉鎖すべきだ。その間に多くの利用者から「閉鎖しないで下さい。お願いします」という意見が寄せられるだろう。重要なのは嘆願ではなく代案だ。嘆願者たちが何をどれだけ負担してくれると言うのかい?今まであれだけ管理に努力してきたのは何だったんだい?。

この段階で妙案が出れば、運用徹底の選択肢をもう一度だけ考えてみてもいいだろう。例えば、「運営委員会を作って利用者達が互いに注意できるようにする」とか…(苦笑)。

安心しましょう。閉鎖しても子供達はその道路のことなどすっかり忘れて別の遊び場を探すでしょう。その過程でいろいろと覚えてくれるかも知れないじゃないか!

リンクなど

Satoshi ARAI ( arai@rumic.gr.jp )