原作に忠実とは? 20010429

アニメ『犬夜叉』の演出について「マンガと違う!」という意見を聞く。なるほど、実際にアニメの演出はマンガのそれと大きく異なってきている。

確かに、制作側は「原作に忠実に」と言っていた。もし演出レベルにまでそれを求めれば先述のような意見が出てくるのは当然のなりゆきだ。しかし、「原作に忠実」とは脚本レベルの話であり、演出レベルの話ではない。今のところ、アニメはマンガと同様のストーリー展開を見せている。

したがって、「マンガと違う」と文句をいうのは筋違いだろう。そもそも、アニメとマンガは作品として同一のものではないのだよ。

「(脚本レベルで)忠実でない」というのは、渇劇「カルメン」と創作劇「赤い流れ星(『うる星』)」、小説「宮本武蔵」とマンガ「武蔵三部作(『うる星』)」、ぐらい異なるものを言う。ルーミック以外では、小説「海底2万哩」とアニメ「不思議の海のナディア」、小説「封神演義」とマンガ「封神演義」などが有名な「忠実でない」だろう。

『犬夜叉』も、このくらい脚色されていれば、それはそれで面白かったかもしれない。

Satoshi ARAI ( arai@rumic.gr.jp )