うる星やつらフェスティバル

概略

通称
「うる星フェスティバル」。
内容
ミニコンサート、「オンリーユー」試写。
ゲスト
高橋留美子、平野文、古川登志夫、杉山佳寿子、永井一郎、榊原良子、小林泉美、詩織、ヴァージンVS、佐久間レイ。
公演
  • 1983年01月28日(金)#1回:名古屋:愛知文化講堂
  • 1983年01月29日(土)#1回:大阪:厚生年金会館(大)
  • 1983年02月06日(日)#2回:東京:千代田公会堂

レポート

私は地元の某駅で友人Sと合流し千代田公会堂を目指した。会場に到着すると既に長い列ができていた。しばらく並んだ後に入場が開始される。入場時に配布された封筒の中には「ヘッドロック(ロックの案内紙)」「はみだし天使(のチラシ)」「FUMI(平野文さんの宣伝チラシ)」及び「影ふみのワルツ(のチラシ)」などが入っていた。

最初に小林泉美さんが登場し「ラムのラブソング」「I、I、You&愛」及び「クレイジーラブ」の三曲を連続して歌った。会場は最初っから盛り上がる。次いで、新人歌手佐久間レイさんが登場し「はみだし天使」を歌う。「いくら同じメロディ使っているからといって、うる星のイベントで歌うほどのものかな?」と思ったが、この考えは数年後に百八十度反転することになる。ここで「はみだし天使」について少し言及しておこう。この曲はシャンプー役の佐久間レイさんのデビュー曲で、「宇宙は大ヘンだ」と同じメロディを使用している。作詞は生田敬太郎。シングル(CMA2039)は、昭和五十八年二月二十五日にCLIMAXレコードから発売された。B面は「春風病」である。平成二年になって佐久間レイさんは「アニメのイベントは『らんま』が初めてです」と言っていたが、恐らくこれは彼女の思い違いであろう。

そして、詩織さんが「影ふみのワルツ」及び「少女の頃の素直さで」の二曲を歌う。三拍子のアニメソングは今でも珍しいが当時はもっと珍しかった。「恐らくは業界初ではないか」とおっしゃっていたが恐らくその通りであろう。そして、真打ち平野文さんの登場である。「平野さーん」「ラムちゃーん」とコールが会場に響く。そういえば「文さーん」というコールが聞こえない。《平野文FC》等は、まだ始動していなかったようだ。「ラムのバラード」はしんみりした曲で、いかにもバラードという曲であった。一応、平野文さんの歌手デビュー曲である。一方、「恋にダンスダンスダンス」は乗りやすい曲だった。

ヴァージンVSが「星空サイクリング」や「ムーンライトコースター」などをメドレー形式で披露する。いや正確には「星空サイクリング」でなく「コズミックサイクラー」であった。微妙に歌詞が異なるのである。

ミニコンサートでの紙テープ投げは、このイベントから本格的に始まった。カラフルな紙テープがステージに向かって投げられる光景には感動するものがある。ここで、紙テープ投げの基本技術を記しておこう。まず、芯を抜いて巻き直すこと。これは危険防止の為である。投げる時は、テープの一端を持ってテープ本体を歌手の頭上高くから落下させるつもりで思いきり投げる。ここで注意すべきテクニックは、テープが半分ほどほどけた時点で、手にしていた一端を離すことである。するとテープは、ほどけながら歌手の頭上から降って来る。一般的な有効射程距離は、せいぜい二十メートルぐらいであろう。空気抵抗の為、意外に飛ばないのである。紙テープとの関係で、当時のコール掛けは主に一階席中段及び二階席最前列から行われていた。

ミニコンサートの後は『うる星やつら』名場面集であった。懐かしい場面がスクリーンに浮かぶ度に場内から歓声が上がる。恒例とも言える「ときめきの聖夜」が映し出されたときには「ビデオが欲しい」と真剣に考えたものである。

そして、高橋留美子先生並びに田中編集長が登場。付き添うように、まきくにコンビとO島記者(タヌキではない)が登場した。高橋留美子先生の御来場は予め聞いていたのでそれほど驚かなかったが、まわりの参加者たちは天地がひっくりかえったかのように驚いていた。御言葉の後には仕事の都合ということでいそいでお帰りになられたが、高橋留美子先生が忙しいということはファンにとっては喜ばしいことであろう。

休憩の後は、いよいよ「オンリーユー」の試写である。録音テープによれば、最もウケたのは「チャンチャカチャンチャン、チャカチャカチャンチャン、チャカチャカチャカチャン、チャン」の時であった。会場は大爆笑と大拍手とにつつまれた。「牛どん屋って、すごい」との声が聞こえる。上映が終了したときには会場を埋め尽くす大拍手であった。当時のファンにとっては初の映画でもあり、その盛り上がりは尋常ではない。

最後に「宇宙は大ヘンだ」などを合唱し、アンコールを経てイベントは幕を降ろした。イベント終了後、友人Sと帰路に着く。また行こうと約束して分かれた。

Satoshi ARAI ( arai@rumic.gr.jp )